孤育てママを救え!子供を預けて自分に戻れる。ママたちへの応援プチイベントを企画・主催する「ママほぐ」

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ままほぐ

この記事は、「”書くこと”で地域と繋がる講座(全3回)」を通じ、講師のフリーライター池田美砂子さんのサポートのもと、参加者の白石愛さんが地域で活動する方にインタビューし、まとめたのもです。


あなた自身、もしくはあなたの周りで、かわいいはずのわが子にイライラして自己嫌悪に陥ってしまったり、一人で疲弊しながら子育てしている方はいませんか?もがきながらの毎日で、自分はなんて苦労を背負い込んでしまったのかと出産を後悔してしまうこともあったかもしれません。

私は、産後はちょっとしたことで気分が落ち込み、周りを気にして引きこもりがちになることもありました。でも、これではいけない、せっかくの子育てを楽しもうという思いで、たくさんのイベントに行くなど行動したら、多くの出会いがありママ友もできて、楽しい日々を送れるようになりました。

そこで今回は、子育て中のママを笑顔にする活動をしているママほぐをご紹介します。

 

ママの味方、ママほぐ

ママほぐは、ひとことで言うと、子育て中のママの居場所づくりのための活動。託児付きのプチマルシェなど様々なイベントを、小さくアットホームに企画しているという特徴を持っています。

具体的にはプチマルシェの場合、リラクゼーションやワークショップなど7店舗ほどが出店します。会場の床はジョイントマットが敷き詰めてあるので、ハイハイする赤ちゃんにも安心です。また、見守り保育もあるため、お子さんが大丈夫なら、ママが好きなブースで一人の時間を楽しむこともできます。こうすることにより、母でも妻でもなく、自分に戻る時間ができ、気分はとてもリフレッシュします。

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そして、産後のナイーブなママが安心して参加できるように、大きくてキラキラしたイベントにはしていないとのこと。どこまでも、ママの味方なのです。

望んで産んだのに独りぼっち、ママのために。周りに支えられながら支援

この活動を始めたのは、茅ヶ崎市在住の高村えり子さん。3歳の娘さんと9カ月の息子さんの子育てに奮闘中です。高村さんがこのプロジェクトを始めた背景には、ご自身が第一子の娘さんをご出産後、なかなか気分が晴れず孤独に子育て(孤育て)した辛い原体験がありました。

「望んで産んだのに、縛られているような感覚になってしまったんです。私はあんなに外に出ていたのに今はたった独りぼっちだ、という感覚に陥ってしまって、しんどかったです。」

何でも良いから出かけないと精神的に潰れてしまうと思い、高村さんがご出産した産院のベビーマッサージに参加したそう。

「そこでママ友がたった一人できたことで、子育てがすごい楽になったんです。『一日中泣き止まなくて抱っこしてたんだよ』とママ友に言うと、『わかる、私もそういうことあるよ』って。『わかるよ』という言葉が自分の心の癒しになった。共感がパワーになったんです。」

そして、高村さんはママの孤育てを解決するために、ママたちが繋がりやすいイベントを企画しました。ママほぐに来場してママ友ができるだけではなく、プチマルシェのブースの出店者や、ママほぐ関係者などみんなが、来場したママや子供と繋がり、子育てを見守る場となっています。

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発足当初は6人のメンバーでしたが、ママほぐにかける情熱が熱すぎて本業の仕事や家事との両立が難しくなり、次々とメンバーが減ってしまう存続の危機に。そこで、新しい開催会場を見つけ、やることをルーティーン化。新たなメンバーを誘い、現在は古知屋千恵子さん、島村美咲さんと高村さんの3名で切り盛りしています。イベント会場を提供してくれた、NPO法人のまちづくりスポット茅ヶ崎の存在も、ママほぐ存続に大きな力になったと言います。

「周りの人たち、みんないい人たちなんですよね。どこにいっても嫌な思いをしたことがない。ママ世代を元気にさせよう、茅ヶ崎を元気にさせようという人がすごく多い土地柄で、集まる人が素晴らしい人ばかり。だから運営できているんです。」

 

多世代、地域みんなで子育てを。支援の可視化も重要

高村さんは今後、子育て世代以外の幅広い世代を巻き込めるような仕組みづくりに取り組んでいきたいと言います。

「ママだけでは子育てできない。地域みんなで子育てを見守り関わっていけるような仕組みを作りたい。お母さんが助けてほしい、手伝ってほしいと言えるような仕組みにしたい。多世代をキーワードに進めていけたら、たぶん孤育てはなくなるんじゃないかと思うんです。」

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そして、茅ヶ崎市内では「ママのための居場所は他にもたくさんあると思うけど、それが可視化されていない」という課題があるそう。居場所や支援の横の繋がりをもって、今日はママほぐ、明日はあそこがある、と見えるようにすると、ママはママほぐだけが心の頼りにならずに、その日の気分で色々な場所へ足を運べますよね。ご興味ある方、高村さんへお声がけしてみてはいかがでしょう。

 

子どもを連れて、茅ヶ崎へお出かけしよう。

私は、ママほぐの活動を通して、元気で活動的なママが住む街は明るく活気づいていくように感じました。現に、ママほぐの活動は口コミで広がり、現在は相模原や横浜から遥々とママ達が子供を連れて来場しています。ママほぐのあり方に共感したママ達が隣り街の寒川町大曲集会所で「ママを楽しむ会」を、辻堂西口yu-ZuRoomで「Ohana」という姉妹イベントを開催し、ママを応援するイベントは茅ヶ崎を中心に波及しています。

また、この取材後には、高村さんのお話を聞いた取材メンバーから「未就学児のママと小学生のママとの交流」という新しい企画が湧き出しました。今後、子育て世代に関わる活動はより一層活気づくのではないでしょうか。

この様な活動が茅ヶ崎で活発化することは、多くの孤育てママが救われるどころか、「茅ヶ崎は子育て世代が住みやすい街」というイメージアップに繋がると私は感じます。子育て奮闘中の方、だいじょうぶ。ママほぐのイベントに行ってみせんか。きっと会場では癒されるでしょうし、行き帰りの道中も地域の方々が温かく見守ってくれるでしょう。

茅ヶ崎はそんな街になりつつあります。
独りぼっちじゃないですよ。

文:白石 愛

プロジェクト名 ままほぐ
始動年 2017年
代表者 高村えり子さん
ホームページ・SNS

https://erisangomamire.wixsite.com/mamahogu

https://www.facebook.com/%E3%83%9E%E3%83%9E%E3%81%BB%E3%81%90-1358259707560558/

『ここがあるから大丈夫だよって言ってあげたい』。茅ヶ崎で月1回開かれるママの居場所